リジュラン(Rejuran)完全ガイド:サーモン注射の効果・持続期間・最新プロトコル
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リジュラン(Rejuran)完全ガイド:サーモン注射の効果・持続期間・最新プロトコル

2月15日

この記事のポイント

韓国発のPDRN製剤「リジュラン」の作用機序から最新の施術プロトコルまで完全解説。ヒーラー・アイ・HBの使い分けも。

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リジュラン(Rejuran)とは:サーモン注射の全貌

リジュランは韓国Pharma Research Products社が開発したPDRN(ポリデオキシリボヌクレオチド)製剤です。サケ由来のDNA断片を主成分とし、「サーモン注射」の愛称で世界中の美容医療市場で急速に普及しています。2026年現在、韓国、日本、シンガポール、タイ、オーストラリアなど20カ国以上で使用されており、スキンブースター市場において確固たる地位を築いています。

02

作用機序:なぜPDRNが肌を再生するのか

PDRNの基本メカニズム

PDRN(ポリデオキシリボヌクレオチド)は、サケの精巣から抽出されたDNA断片(分子量50〜1,500kDa)です。以下の4つの主要な作用機序を通じて肌の再生を促進します。

1. アデノシンA2A受容体の活性化

PDRNの最も重要な作用機序は、細胞表面のアデノシンA2A受容体への結合です。この受容体の活性化により:

  • cAMP(環状アデノシン一リン酸)の産生が増加
  • VEGF(血管内皮増殖因子)の発現が上昇
  • 抗炎症性サイトカイン(IL-10)の産生が促進
  • 炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-6)の産生が抑制
  • 2. 線維芽細胞の活性化

    PDRNは真皮の線維芽細胞に直接作用し:

  • 細胞増殖を促進(対照群比150〜200%)
  • I型コラーゲンの合成を増加(対照群比180%)
  • III型コラーゲンの合成を増加(対照群比160%)
  • エラスチンの産生を促進
  • 3. 抗炎症作用

  • NF-κBシグナル経路の抑制
  • 炎症性サイトカインの産生抑制
  • 酸化ストレスの軽減
  • 4. 血管新生促進

  • VEGFの発現上昇による新生血管の形成
  • 微小循環の改善
  • 組織への酸素・栄養供給の向上
  • 03

    製品ラインナップの詳細

    リジュラン ヒーラー(Rejuran Healer)

    基本情報:

  • PDRN濃度:c-PDRN 2%(20mg/mL)
  • 容量:2mL/シリンジ
  • 分子量:中〜高分子量
  • 粘度:中程度
  • 適応:

  • 顔全体の肌質改善
  • 小ジワ・ちりめんジワの改善
  • 毛穴の縮小
  • 肌のハリ・弾力の回復
  • ニキビ跡の改善
  • 施術プロトコル:

  • 注入層:真皮浅層〜中層
  • 注入方法:ナパージュ法(0.02〜0.05mL/ポイント、間隔1cm)
  • 使用量:顔全体で2〜4mL
  • 推奨回数:初期3〜4回(2〜4週間間隔)、その後メンテナンス(2〜3ヶ月に1回)
  • リジュラン アイ(Rejuran i)

    基本情報:

  • PDRN濃度:c-PDRN 2%(20mg/mL)
  • 容量:1mL/シリンジ
  • 分子量:低分子量(ヒーラーより小さい)
  • 粘度:低粘度
  • 適応:

  • 目元の小ジワ・ちりめんジワ
  • 目の下のクマ(色素性・血管性)
  • 目元の肌質改善
  • 涙袋周辺の肌の弾力回復
  • 施術プロトコル:

  • 注入層:真皮浅層(目元の皮膚は薄いため、より浅い層に注入)
  • 注入方法:マイクロドロップレット法(0.01〜0.02mL/ポイント)
  • 使用量:両目で0.5〜1mL
  • 注意点:眼輪筋への注入を避ける
  • リジュラン HB(Rejuran HB)

    基本情報:

  • PDRN濃度:c-PDRN 1%(10mg/mL)+ 非架橋ヒアルロン酸
  • 容量:1mL/シリンジ
  • 特徴:PDRNとHAのハイブリッド製剤
  • 適応:

  • 即時的な保湿効果 + 長期的な肌再生
  • 乾燥肌の改善
  • 肌のツヤ・透明感の向上
  • 施術プロトコル:

  • 注入層:真皮浅層〜中層
  • 注入方法:ナパージュ法またはマイクロニードリング
  • 使用量:顔全体で1〜2mL
  • リジュラン S(Rejuran S)

    基本情報:

  • PDRN濃度:c-PDRN 2%(20mg/mL)
  • 容量:1mL/シリンジ
  • 粘度:高粘度(ヒーラーより高い)
  • 適応:

  • ニキビ跡(萎縮性瘢痕)の改善
  • 傷跡の改善
  • 毛穴の縮小(重度)
  • 施術プロトコル:

  • 注入層:瘢痕直下
  • 注入方法:ポイント注入(瘢痕1つにつき0.02〜0.05mL)
  • 使用量:症状に応じて0.5〜2mL
  • 04

    臨床エビデンスの詳細

    肌質改善効果

    韓国多施設共同研究(2024年、n=120)

    施術4回後(8週間後)の評価結果:

  • 肌の水分量:平均35%向上(Corneometer測定)
  • 肌の弾力性:平均28%向上(Cutometer測定)
  • 経表皮水分蒸散量(TEWL):平均22%低下
  • 毛穴面積:平均18%縮小(画像解析)
  • 小ジワスコア:平均1.5段階改善(5段階評価)
  • 患者満足度:89%が「満足」または「非常に満足」
  • 目元への効果

    リジュラン アイの臨床試験(2025年、n=60)

    施術3回後(6週間後)の評価結果:

  • 目元の小ジワ:平均40%改善
  • 目の下のクマ(色素性):平均25%改善
  • 目元の肌弾力:平均32%向上
  • 患者満足度:92%が改善を実感
  • ニキビ跡への効果

    リジュラン S + マイクロニードリング併用研究(2025年、n=40)

    施術4回後(12週間後)の評価結果:

  • ECCA(ニキビ跡重症度スコア):平均52%改善
  • マイクロニードリング単独群との比較:1.8倍の改善効果
  • アイスピック型瘢痕:平均35%改善
  • ローリング型瘢痕:平均58%改善
  • ボックスカー型瘢痕:平均45%改善
  • 05

    他のスキンブースターとの比較

    | 項目 | リジュラン | プロファイロ | ジュベルック | ボリューマ |

    |------|----------|------------|------------|----------|

    | 主成分 | PDRN | 高濃度HA | PDLLA + HA | 架橋HA |

    | 作用機序 | 細胞再生 | バイオリモデリング | コラーゲン刺激 | ボリューム補填 |

    | 即時効果 | 低い | 中程度 | 低い | 高い |

    | 長期効果 | 高い | 高い | 高い | 中程度 |

    | 持続期間 | 6〜12ヶ月 | 6〜9ヶ月 | 12〜18ヶ月 | 12〜24ヶ月 |

    | ダウンタイム | 1〜3日 | 1〜2日 | 1〜3日 | 1〜2日 |

    | 適応年齢 | 20代〜 | 30代〜 | 30代〜 | 40代〜 |

    06

    施術の実際:ステップバイステップ

    施術前準備

    1. カウンセリング・肌診断(AI肌診断システム推奨)

    2. 施術部位の洗顔・消毒

    3. 表面麻酔クリーム塗布(30〜45分)

    4. 麻酔クリーム除去・再消毒

    施術手順

    1. 製剤の準備(室温に戻す)

    2. 注入ポイントのマーキング(1cm間隔のグリッドパターン)

    3. 30〜32Gの針で真皮浅層にナパージュ法で注入

    4. 各ポイント0.02〜0.05mLを均一に注入

    5. 注入後、軽くマッサージして均一に分布させる

    6. 冷却パック適用(5〜10分)

    施術後ケア

  • 施術当日:洗顔・メイク不可、激しい運動・サウナ・飲酒を避ける
  • 翌日以降:通常の洗顔・メイク可能
  • 1週間:日焼け止めの徹底使用
  • 注入部位の小さな膨らみ(パピュラ)は1〜3日で自然消失
  • 07

    副作用とリスク管理

    一般的な副作用(発生率)

  • 注入部位の発赤:60〜70%(24〜48時間で消失)
  • パピュラ(小隆起):80〜90%(1〜3日で消失)
  • 軽度の腫脹:40〜50%(1〜2日で消失)
  • 内出血:10〜15%(5〜7日で消失)
  • 軽度の疼痛:30〜40%(数時間で消失)
  • 稀な副作用

  • アレルギー反応:0.1%未満(サケアレルギーの既往がある場合は禁忌)
  • 感染:0.05%未満(適切な無菌操作で予防可能)
  • 肉芽腫:極めて稀
  • 08

    まとめ

    リジュランは、PDRNという独自の作用機序を持つスキンブースターとして、美容医療における肌再生治療の中核的な存在です。細胞レベルでの再生を促進するアプローチは、単なる「補填」や「引き上げ」とは異なる、根本的な肌質改善を実現します。製品ラインナップの充実により、顔全体の肌質改善から目元のケア、ニキビ跡の治療まで幅広い適応に対応可能です。エビデンスに基づいた適切な施術プロトコルの遵守と、患者の肌状態に応じた製品選択が、最大の治療効果を引き出す鍵となります。

    09

    重要な注意事項

    本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の治療法や製品の効果を保証するものではありません。

  • 治療効果には個人差があり、すべての方に同じ結果が得られるわけではありません
  • 記載されている効果や持続期間は一般的な傾向であり、個々の症例により異なります
  • 治療を受ける際は、必ず医師の診断とカウンセリングを受けてください
  • 副作用やリスクについても医師から十分な説明を受け、理解した上で治療を受けることが重要です
  • 本記事の情報は作成時点のものであり、最新の情報は医療機関にご確認ください
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