# LANLUMAとは:ボディ向けPLLAバイオスティミュレーター
LANLUMA(ランルマ)は、英国Sinclair Pharmaが開発したPLLA(ポリ-L-乳酸)バイオスティミュレーターです。欧州でCEマークを取得しており、ボディの広範囲治療に適した大容量設計が特長です。なお、Lanluma V(小容量タイプ)は顔面にも使用され、ボディ専用ではなく顔面・ボディ両用製品です。大容量タイプのLanluma Xがボディ治療に特に多く用いられます。
---
製品の基本情報
製造元・承認状況
製品仕様(Lanluma X)
---
02 Sculptraとの違い:ボディ向け大容量設計
主要な違い
| 項目 | LANLUMA X | Sculptra |
|------|-----------|----------|
| 主な適応 | ボディ中心(顔面も可) | 顔面・ボディ |
| PLLA含有量 | 630mg | 150mg |
| 粒子サイズ | 40〜63μm | 40〜63μm |
| 希釈量 | 最大40ml | 5〜10ml |
| 注入深度 | 皮下脂肪層 | 真皮深層〜皮下 |
| 治療面積 | 大面積 | 小〜中面積 |
> 補足: ScultpraのバイアルにはPLLA 150mgのほか、CMC 90mgおよびマンニトール127.5mgが含まれており、バイアル総重量は367.5mgです。他資料で「367.5mg」と記載される場合はこの総重量を指し、PLLA含有量ではありません。
なぜボディ治療に向いているか
1. 高用量設計
2. 高希釈プロトコル
3. 大きな治療面積への対応
---
03 作用機序:コラーゲン新生によるボディリモデリング
PLLA(ポリ-L-乳酸)の作用
第1段階:即時効果(希釈液)
第2段階:コラーゲン新生(PLLA)
生分解プロセス
```
注入 → 1週間:希釈液吸収
→ 4週間:PLLA周囲にコラーゲン形成開始
→ 3ヶ月:コラーゲン密度ピーク
→ 12〜24ヶ月:PLLA完全分解(乳酸 → CO₂ + H₂O)
→ 24〜36ヶ月:新生コラーゲン維持(個人差あり)
```
---
04 臨床データ
PLLAは長年にわたり多くの臨床試験で有効性・安全性が確認されていますが、LANLUMA固有の試験データについては、独立した第三者機関による査読済み論文での検証が限られており、臨床で報告される効果の数値は施術プロトコルや患者状態により個人差があります。
PLLAバイオスティミュレーターとして確認されている効果(エビデンスレベル:概ね高)
安全性プロファイル
---
05 適応症と推奨部位
主要適応症
1. 臀部のボリューム喪失
- 加齢による平坦化
- 体重減少後のたるみ
- GLP-1製剤使用後の体型変化
2. 太もものたるみ・セルライト
- 内側・外側のたるみ
- 肌質の粗さ
3. 腹部の肌質低下
- 妊娠後のたるみ
- 皮膚の弾力低下
4. 膝上・腕のたるみ
- 加齢・体重変化による皮膚のたるみ
推奨施術部位・使用量(目安)
| 部位 | 使用量(目安) | 推奨回数 |
|------|--------------|---------|
| 臀部 | 4〜6バイアル/回 | 2〜3回(6週間隔) |
| 太もも(両側) | 3〜4バイアル/回 | 2〜3回 |
| 腹部 | 2〜4バイアル/回 | 2〜3回 |
| 膝上(両側) | 1〜2バイアル/回 | 2回 |
| 腕(両側) | 2〜3バイアル/回 | 2回 |
禁忌・慎重投与
絶対禁忌
相対禁忌
---
06 施術プロトコル(部位別ガイド)
臀部リフトアップ・プロトコル
希釈方法
```
LANLUMA X 1バイアル(630mg)
+ 生理食塩水 30ml
+ リドカイン 2% 10ml
= 合計 40ml
```
施術スケジュール
```
1回目:4〜6バイアル(臀部全体)
↓ 6週間
2回目:4〜6バイアル
↓ 6週間(必要に応じて)
3回目:2〜4バイアル
↓ 12〜18ヶ月
メンテナンス:2〜4バイアル/年
```
注入テクニック
1. Fanning technique(扇状注入)
2. Grid pattern(格子状注入)
3. 注入深度:皮下脂肪層(5〜10mm)
4. 注入間隔:2〜3cm
5. 注入量:0.5〜1.0ml/点
マッサージ
太もも引き締め・プロトコル
希釈方法
```
LANLUMA X 1バイアル
+ 生理食塩水 25ml
+ リドカイン 2% 5ml
= 合計 30ml
```
腹部肌質改善・プロトコル
希釈方法
```
LANLUMA X 1バイアル
+ 生理食塩水 30ml
+ リドカイン 2% 10ml
= 合計 40ml
```
---
07 施術後のケア
直後〜24時間
1週間
2週間〜
---
08 他製品との比較
ボディ用バイオスティミュレーター比較
| 製品 | 主成分 | 主な適応 | 持続期間 | 価格帯 |
|------|--------|---------|----------|--------|
| LANLUMA X | PLLA | ボディ中心(顔面も可) | 24〜36ヶ月 | ¥¥¥ |
| Sculptra | PLLA | 顔面・ボディ | 18〜24ヶ月 | ¥¥¥¥ |
| Radiesse | CaHA | 顔面・ボディ | 12〜18ヶ月 | ¥¥¥ |
| Ellansé | PCL | 顔面・ボディ | 12〜48ヶ月 | ¥¥¥¥ |
LANLUMAの特長
1. ボディ向け大容量設計: 1バイアルあたりのPLLAがSculptraの約4倍(630mg vs 150mg)
2. 高希釈プロトコル: 広範囲均一分散と結節リスク低減
3. 長期持続: 24〜36ヶ月の効果が期待できる
4. コスト効率: 大面積を少ない施術回数でカバー
---
09 副作用とリスク管理
一般的な副作用
リスク最小化戦略
1. 適切な希釈: 20〜40ml(高希釈)
2. 均一な分散: マッサージの徹底
3. 適切な注入深度: 皮下脂肪層
4. 段階的な治療: 過剰注入を避ける
---
10 まとめ
LANLUMAは、Sculptraの約4倍のPLLA含有量(630mg/バイアル)と高希釈プロトコルにより、臀部・大腿部・腹部などボディの広範囲治療に適したPLLAバイオスティミュレーターです。顔面・ボディ両用であり、特にボディコントゥアリングに強みを持ちます。
推奨される患者層
---
重要な注意事項
本記事は医療関係者向けの情報提供を目的としたものであり、特定の治療法や製品の効果を保証するものではありません。